予算委員会質疑 平成27年10月7日

予算委員会質疑  平成27年10月7日

 

(長田委員長) 休憩前に引き続き、委員会を再開します。

引き続き質疑を行います。質疑者の方はどうぞ。

 

(いとう委員) 民主党・かながわクラブの一員として、私、いとう康宏が議員として初めて予算委員会において総括質疑をさせていただきます。

まず、私からの質問は、今定例会に提出されました一般会計補正予算41億2,000万円のうちから何点かについて伺っていきます。

最初に、人材に関する中小企業支援について伺います。

神奈川の、そして日本の経済を支えているのは中小企業の経営者と、そこで働く皆さんです。経済のエンジンを回し続けるためにも、中小企業が元気であり続けなければなりません。今回の補正予算では、中小企業を支援するプロフェッショナル人材戦略拠点の設置として2,553万円の新規事業が計上されていますが、このことに関連して、企業の財産である人に関係する中小企業支援施策について何点か伺います。

まず最初に、現在の県内の景気動向と、中小企業の置かれている状況について確認をさせてください。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) 県内の景気動向につきましては、9月に公表されました日本銀行横浜支店の神奈川県金融経済概況によりますと、景気は緩やかに回復しているとしています。

また、中小企業の置かれている状況につきましては、公益財団法人神奈川産業振興センターの中小企業景気動向調査によりますと、この7月から9月期の総合業況判断DIはマイナス29.4で、前期比では2ポイント低下するなど、依然として厳しい状況が続いております。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) では、現在の県内企業の就労者数、特に中小企業の就労者数についてどのぐらいなのかお伺いいたします。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) 平成24年経済センサスによりますと、県内の農林漁業を除く従業者数は約336万4,000人でございまして、このうち中小企業の従業者数は約243万7,000人で、割合は72.4%となっております。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 平成24年時点で243万人とのことです。大手企業が10月1日に来春入社予定の大卒者内定式を行ったことがニュースになっていましたが、中小企業では内定辞退者が相次いでいると報道されています。景気が回復基調にある中、雇用も売り手市場となり、中小企業になかなか優秀な人材が集まらないと聞いておりますが、県としてはどのような取り組みを行っているのか伺います。

(長田委員長) 雇用対策課長。

(宮坂雇用対策課長) 県では、採用意欲の高い中小企業を若者に知ってもらい、就職先に選んでもらうために、国や市町村、商工会議所などと連携して取り組みを実施しております。

具体的には、若者が企業を直接訪問して、社員が働いている現場を見て、仕事内容や職場の雰囲気を知っていただく企業訪問イベント、また、若者と中小企業の人事担当者によるざっくばらんなフリートーク型の交流会、さらに市町村やハローワークとの共催による就職面接会などを実施しております。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) では、就職ということで教育委員会に確認します。

まず、県立高校における就職率を伺います。

(長田委員長) 高校教育課長。

(岡野高校教育課長) 平成27年3月31日時点の県立高校の卒業者数に対する就職内定者数の割合、つまり就職率でございますが、全日制の過程で9.8%、定時制の過程で29.9%、県立高校全体で10.4%でございます。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 全体で10.4%とのことですが、本年度就職を希望する高校生のうち、既に就職内定した生徒はどのぐらいいるのでしょうか。ここ数年の傾向とともに伺います。

(長田委員長) 高校教育課長。

(岡野高校教育課長) 平成27年3月31日時点でのデータでございますけれども、県立高校の就職希望者数は、全日制の過程で3,694名、定時制の過程で406名、県立高校全体で4,100名でございました。そのうち就職内定した生徒は、全日制の過程で3,620名、定時制の過程で383名、合わせて3,993名おりまして、県立高校全体の就職内定率は97.4%となっております。

ここ10年間の就職内定率を比較いたしますと、一番数字が低かった平成21年度に比べまして9.8%増加しておりまして、引き続き就職状況は改善傾向にございます。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 改善傾向ということでございますが、県内の就職を希望する高校生のうち、中小企業に就職した人数について伺います。

(長田委員長) 雇用対策課長。

(宮坂雇用対策課長) 神奈川労働局が平成27年6月末現在で集計した、高校生の就職内定状況によりますと、平成27年3月卒業の就職内定者数は4,838人で、このうち従業員数が300人未満の中小企業の就職内定者数は3,516人、割合は72.7%となります。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 中小企業では、大企業に比べてじっくりと人材育成に時間や人を割けないという状況があると思いますが、中小企業の人材育成に関する支援についてはどのような事業を行っているのか伺います。

(長田委員長) 産業人材課長。

(木下産業人材課長) お答えします。

県では、職業技術校等において、現に企業で働いている在職者の方を対象とした2種類の職業訓練を行っています。一つ目はメニュー型スキルアップセミナーで、機械加工や溶接作業など希望の多いものづくり分野を、あらかじめ内容や日程を設定して実施しております。二つ目はオーダー型スキルアップセミナーで、こちらは企業の希望に応じて個別に内容や日程を調整して実施しております。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 中小企業への支援については、公益財団法人神奈川産業振興センターが中心となって実施していると承知しておりますが、どういった事業を行っているのか、概要をお伺いします。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) 公益財団法人神奈川産業振興センターが実施している主な事業といたしましては、中小企業が抱えております課題について、中小企業診断士や税理士、弁護士などの専門家が無料で相談を行う総合相談を実施しております。この他、中小企業診断士等を中小企業に派遣いたします専門家派遣、創業促進、事業拡大及び販路開拓等の支援、商談会や工業見本市の開催などを行っています。

また、この9月1日にはM&Aなどの事業証券に対応いたします神奈川県事業引継ぎ支援センターを開設したところでございます。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) そうした中で、今回の補正予算で中小企業を支援するプロフェッショナル人材戦略拠点の設置という新規事業の予算が計上されていますが、私からは事業の概要について確認します。簡潔にお答えください。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) プロフェッショナル人材戦略拠点の設置は、地域企業の成長を実現した実績のある方などをマネジャーとして戦略拠点に配置します。そして、中小企業が新事業の開発や販路の開拓等を行う際の人材ニーズを掘り起し、専門的なスキルやノウハウを持ったプロ人材を採用する必要がある場合には、民間ビジネス事業所等を通じてあっせん等を行うものでございます。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 株式会社地域経済活性化支援機構の子会社がこの事業を担うとのことでありますが、この事業が実際に動き出すのはいつごろを予定しているのか、事業のスケジュールを伺います。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) プロフェッショナル人材戦略拠点の設置は、県が国から委託を受けて実施します。

今後のスケジュールといたしましては、補正予算案を認めていただいた後に速やかに国と委託契約を締結し、拠点を整備する場所の選定やマネジャー等の選任を行いまして、12月1日を目途に開設したいと考えております。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 国の委託事業とのことでありますが、いつまで継続する事業なのでしょうか。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) プロフェッショナル人材戦略拠点の設置はまち・ひと・しごと創生方針に基づきまして策定された総合戦略により実施する事業でございます。この総合戦略では、本年度から5年間の政策目標、施策を策定しているということを踏まえまして、5年間は継続する事業と伺っているところでございます。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 5年間の予定とのことですが、例えば先日の本会議での代表質問で、我が会派の山口議員が指摘しておりますが、まち・ひと・しごと創生基本方針2015施策の新型交付金の国庫負担金が、想定規模の半分となることが分かっています。交付金と委託事業では性格が違うと思いますが、今後の国の動きについては十分注視していただきたいと思います。

次に、この事業において、例えば訪問企業数やマッチング成立件数など、年間の目標とする数値を設定しているのか伺います。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) 国から示されております取組目標といたしましては、今年度につきましては、全国一律の設定ではございますけれども、相談件数を70件、そして成約件数を5件としているところです。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) しっかりとその目標に取り組んでいただきたいのですが、これまでの答弁から、この事業は神奈川産業振興センターの事業と似ている感じがしております。どういった違いがあるのですか。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) 神奈川産業振興センターにおきましては、中小企業診断士等を中小企業に派遣する専門家派遣などを行っているところですが、中小企業がプロ人材を採用するといった支援は行っておりません。これまでは人材の採用に関する相談があった場合、ハローワークへの求人登録を促していましたけれども、今回それを一歩進めて、民間人材ビジネス事業者と連携することでプロ人材を企業に対してマッチングするという違いがございます。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 一歩進めるということですが、同じような組織がふえて、同じような事業を実施することにならないよう、ぜひ独自性を持って取り組んでいただきたいと思います。

全国で一斉に行われる事業と聞いておりますが、他の都道府県での状況はどうなっていますか。

(長田委員長) 中小企業支援課長。

(板橋中小企業支援課長) この8月に国が行いました各都道府県へのアンケート調査によりますと、拠点の開設時期を10月中とした自治体が3団体、それから11月中は10団体、そして12月中は5団体という状況で、それ以外の29団体は未定との回答でございました。

また、本県が関東の1都5県、そして静岡、愛知、大阪の9都府県に照会をかけたところ、その結果は東京都以外の8府県につきましては、拠点の運営を公社等の関係団体、民間事業者などに再委託する方向で検討しているというふうに伺っております。

なお、東京都につきましては、現時点で本事業を行わない予定というふうに伺っております。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 東京都以外のほとんどの道府県が一斉に取り組むことになるこの事業では、他地域との競争が激しくなることが懸念されます。神奈川の中小企業に優秀な人材を呼び込むためには、企業の魅力アップや強みの利点のアピールが必要だと考えられます。今後どのように取り組んでいくのか、産業労働局長にお伺いいたします。

(長田委員長) 産業労働局長。

(藤巻産業労働局長) 神奈川にはすぐれたものづくり技術を持つ、あるいはニーズの多様化に応じて新たなサービスを展開している、こういった中小企業は多数ございます。一方では、すぐれた技術やノウハウを持ちながらもそれを有効に活用していない、また製品やサービスの販路までなかなか手が回らない、こういった中小企業も多くあります。

そこで、県では神奈川産業振興センターや地域の商工会、商工会議所等と連携しまして、技術開発や商品企画から販路開拓まで、個々の企業に応じた支援を行ってまいります。

また、すぐれた製品やサービスを提供している企業を表彰する、あるいは展示会への出展を促進する、こうした形で活躍している中小企業を内外に周知をしてまいります。

こうした取り組みによりまして、県内の中小企業の魅力をアップするとともに、積極的にアピールする、そして優秀な人材を神奈川に呼び込み、中小企業の活性化につなげてまいりたい、このように考えております。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) ご答弁ありがとうございました。

それでは、要望いたします。

中小企業を支援するプロフェッショナル人材戦略拠点の設置により、高度なマネジメント力を有する人材を採用し、経営者をサポートすることにより、企業の組織力の強化、生産性向上等、企業の業績アップに寄与することは、県内中小企業の成長戦略に必要なことであります。

高校生の就職の状況についても伺いましたが、将来の競争力の源泉となる若手人材の育成には、産業界のニーズに即した実践的な教育訓練の充実強化が不可欠です。このため、高校等の教育機関と産業界、県が連携を一層強化し、一体となって職業訓練の充実、若手人材育成の取り組みを推進することが必要です。

これまで県が実施してきた事業と無駄のないよう、すみ分けをきちんと考えていただく一方で、類似の事業があれば連携させることにより、一層効果を高めていただくことを要望いたします。

事業のスキームは国が示したもので、委託事業ですから大幅な変更は難しいことは承知しておりますが、できるだけ神奈川らしさを盛り込んでいっていただき、優秀な人材に神奈川で働いてもらえるような取り組みを行っていただきたいと要望し、この質問を終わります。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 続いて、いつまでも地域で安心して生活できる仕組みづくりについて伺います。

急速な高齢化が進む中、支援が必要な高齢者がふえる一方で、高齢者に社会の担い手となってもらうことが期待され、支援の場や地域で活躍できる環境の整備が求められています。本県では、超高齢社会の課題を克服し、高齢になっても誰もが住みなれた地域で健康に暮らすことができ、長生きして幸せな社会を実現することを目指し、未病を治す取り組みを全県挙げて推進しています。

今回の補正予算では、地域医療介護総合確保基金事業として、基金への積み立てに32億7,994万円、事業の実施に6億2,633万円が計上されていますが、このことに関連して、いつまでも地域で安心して生活できる医療体制の整備施策について何点か伺います。

今回の補正予算で計上されている地域医療介護総合確保基金事業は、本県の実情を踏まえて設定した「医療介護総合確保促進法に基づく神奈川県計画」に基づき取り組んでいくものと承知をしておりますが、この計画期間について伺います。

(長田委員長) 医療課長。

(中澤医療課長) 「医療介護総合確保促進法に基づく神奈川県計画」は、地域医療介護総合確保基金を活用するために毎年度策定するものでございます。

計画期間につきましては、事業の内容により適切な期間を設定することとされており、27年度計画については27年度から31年度までの5カ年計画として作成しました。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 今定例会の一般質問で、我が会派の松崎議員も取り上げておりますが、今回の事業はなぜ9月補正となったのか、その理由を確認します。

(長田委員長) 医療課長。

(中澤医療課長) 基金については、本年1月に国からスケジュール等が通知され、2月に事業料等の調査票を提出しております。その後、医療部につきましては国のスケジュールがおくれ、7月17日に第1回目として32億7,000余万円の内示額が示されました。この内示に基づき27年度計画を策定し、8月7日に国へ提出したところです。

この計画に基づく基金の積み増しとし、速やかに実施可能な事業の予算について、本定例会の9月補正予算案として提出いたしました。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) この事業はいつでも地域で安心できる医療体制を整備するといった幅広いものですが、どのような事業構成になっているのか伺います。

(長田委員長) 医療課長。

(中澤医療課長) 今回提案した基金活用事業は、団塊の世代が後期高齢者になる2025年に向けて医療提供体制を整備するために必要な事業です。

事業構成は三つの柱から成り、具体的には病床の機能分化・連携のための事業、在宅医療の推進のための事業、医療従事者の確保のための事業となります。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 高齢者が住みなれた地域で安心して生活するために、在宅医療の提供体制の充実が必要です。事業の三つの柱の一つ、在宅医療の推進のための事業のうち、かかりつけ歯科医普及定着推進事業の具体的な内容について伺います。

(長田委員長) 健康増進課長。

(川名健康増進課長) 事業の内容でございますが、県営団地に在住の高齢者を対象にいたしまして、神奈川県の歯科医師会また地域の歯科医師会、歯科医師、歯科衛生士が団地の集会場などに出向いて、歯科検診及び相談会を実施する事業でございます。

内容といたしましては、虫歯や歯周病をチェックする歯科検診、また舌の機能ですとか飲み込む力を測定する口腔機能検査、これを行った後に、この結果を基にした歯科相談及び歯科保健指導を行うという事業でございます。

平成27年度につきましては、健康団地の取り組みの一環といたしまして2団地での実施を予定しているところでございます。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) ちょうど私も今歯を治療中なんですけれども、歯科医院は私のイメージでは決まった医療機関を受診することが多いと思いますが、そもそも、かかりつけ歯科医とは何か、その定義を伺います。

(長田委員長) 健康増進課長。

(川名健康増進課長) かかりつけ歯科医でございますが、日本歯科医師会の定義によりますと、患者さんのライフサイクルに沿って口と歯に関する保健、医療、福祉を提供し、地域に密着した幾つかの必要な役割を果たすことができる歯医者さんと規定しているところでございます。

具体的には、虫歯の治療だけではなく、相談ですとか定期健診など、歯と口の健康を日常的に支える身近な歯科医師または歯科医療機関と認識しているところでございます。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 日常的にかかれる歯科医ということでございますが、それでは現在県内ではどのくらいの人が、かかりつけ歯科医を持っているのか、統計的な数値がありましたら教えてください。

(長田委員長) 健康増進課長。

(川名健康増進課長) 平成26年度の県民ニーズ調査によりますと、かかりつけ歯科医を持っている者の割合は48%という結果で、約半数の県民の方がかかりつけ歯科医を決めているという結果が示されているというところでございます。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) 私は若干低いなというような印象があるんですけれども、それでこの事業に具体的な数値目標をどう設定するのですか。

(長田委員長) 健康増進課長。

(川名健康増進課長) ただいま、かかりつけ歯科医を持つ者の割合、調査結果で48%と申し上げましたが、この中には実際に歯とか口腔に異常を感じてからかかる人というのも含まれていると思っております。

数値目標といたしましては特に設定はしていないんですけれども、実際に痛くなってから歯医者さんにかかるのではなく、定期的に健診とか口腔ケアを行う、こういう人を大きくふやしていくということで、全身の健康ですとか健康の維持ですとか増進につなげていきたいと考えているところでございます。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) モデル事業として実施とのことですが、この事業においてどのような効果を期待しているのか伺います。

(長田委員長) 健康増進課長。

(川名健康増進課長) 高齢者の方の健康には、やはり歯と口の健康の関係が非常に深いというところで、定期的な歯科検診とか口腔ケアが重要になっております。ただ、高齢化が進む県営団地では、かかりつけ歯科医を持たないという高齢者、これも少なくないのではないかと考えております。

そこで、地域の歯科医師とか歯科衛生士さんが県営団地に直接出向いてこの事業を実施することによりまして、歯や口腔の健康の必要性を浸透させていって、身近な地域でかかりつけ歯科医を持つ、こういう方の増加につながることを期待しているところでございます。

また、さらにこの事業が浸透していくことによりまして、歯科医療機関に通えない方、こういう方の現状把握にもつながっていくことによって、現在各地域の歯科医師会に設置を進めている在宅歯科医療地域連携室、ここが核となっている地域全体の在宅歯科医療、こちらの推進にもつながっていくと、こういうことを期待しているところでございます。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) この事業が健康団地の取り組みの一環であることは理解いたしました。

そこで、健康団地について何点か伺います。

そもそも健康団地とはどのようなものなのか確認します。簡潔にお答えください。

(長田委員長) 公共住宅課長。

(安井公共住宅課長) お答えいたします。

健康団地は、入居者の高齢化が著しい県営住宅を、高齢者が健康で安心して住み続けられる団地に再生する取り組みのことでございます。

具体的には、団地内の空き住戸や空き施設、余剰地を活用し、高齢者の支え合い活動や保健、医療、福祉サービスの拠点づくりを行うこととしております。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) これまで健康団地では、具体的にどのような取り組みをしてきたのか伺います。

(長田委員長) 公共住宅課長。

(安井公共住宅課長) お答えいたします。

空き住戸を活用した住民主体の取り組みとして、横須賀市内の浦賀かもめ団地では、今年の5月に住民ボランティアが住民からの相談を受け止める、よろず相談会を中心とした交流の場、ふれあいの家がオープンいたしました。また、横浜市内の日野団地では、6月に健康づくりや介護に関する資料などを備えた健康に関する情報拠点、憩いの家がオープンしております。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) その中で、住民を主体とした健康づくりについてはどのような取り組みを行っているのか伺います。

(長田委員長) 公共住宅課長。

(安井公共住宅課長) お答えいたします。

浦賀かもめ団地では、ふれあいの家において団地自治会の方が講師となり、認知症予防のための運動であるコグニサイズを取り入れた健康づくりを継続的に行っております。

また、歯科医師会の協力を得て、団地住民を対象とした歯科検診などを内容とする口腔ケア相談会も実施しております。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

 

(いとう委員) そうした健康団地の取り組みを進める中、今回実施する、かかりつけ歯科医普及定着推進事業は、2団地から高齢者等各50名に対して検診、相談を実施するということですが、この事業ではどのような方法でモデルとなる二つの団地を選定するのか伺います。

(長田委員長) 健康増進課長。

(川名健康増進課長) まず、県から健康団地の取り組みに関心の高い県営団地の自治会に対しまして、この事業に関する情報提供を行って、開催の希望をお聞きさせていただきます。その次に、その希望に基づきまして、県と補助先である県の歯科医師会とで事業開催の希望があった団地自治会と、地域の歯科医師会、こちらの希望ですとかそれぞれの要望等を考慮しながら2団地を選定して、また事業実施までの支援をしていくと、そういうような予定で考えております。

以上でございます。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) しっかり要望等を受けていただき、選定していただきたいと思います。

超高齢社会において、高齢になっても健康に暮らせることや、医療が必要になっても住みなれた地域で生活できることが必要です。そのためには今回質問をした歯科医をはじめとするかかりつけ医を持つことが大きな鍵となるのではないでしょうか。

そこで、今後の在宅医療の推進についてどのように考えているのか、保健医療部長にお伺いいたします。

(長田委員長) 保健医療部長。

(長谷川保健医療部長) 県の推計によりますと、2025年に在宅医療を必要とする患者さんの数は、現在の約1.7倍に増加すると考えられています。在宅医療の充実は喫緊の課題です。そのため、在宅医療の担い手となる医師や、もちろんかかりつけ医や看護師、介護職員などの育成、確保や多職種連携の促進などに取り組んでいるところです。9月補正予算案においても、先ほどのかかりつけ歯科医普及定着推進事業などの事業を提案したところでございます。

また、現在地域医療構想の策定に向けまして、2025年における医療提供体制のあり方を議論しているところですが、その中でも在宅医療の推進方策について、さらに検討してまいりたいと考えております。

以上です。

 

(長田委員長) いとう委員。

(いとう委員) ご答弁ありがとうございました。

それでは、要望いたします。

10年後の2025年に、いわゆる団塊の世代が全て75歳以上となる超高齢社会を迎えます。こうした中で、医療の提供体制についてはサービスを利用する県民の視点に立って、ニーズに見合ったサービスが切れ目なく、かつ効率的に提供されていかなければなりません。例えば、歯周病になると、口腔内の歯周病菌が血流で心臓に運ばれ、心臓の血管が炎症を起こし、動脈硬化や心臓発作になる可能性があります。歯周病の人の心疾患での死亡率は、健康な人の2倍から3倍と言われています。また、食べ物を飲み込む機能が衰えた高齢者が、誤って歯周病菌がついた食べ物を気管支や肺に送り込むことで、誤嚥性肺炎を引き起こすことが知られております。その他歯周病で歯が抜けて食べ物がかめなくなると、脚力やバランス機能などの運動機能が低下したり、食事が進まず健康を害することもあります。たかが歯の病気という考えを改めて、かかりつけ歯科医を持ち、定期健診によって歯の病気の予防と早期発見、早期治療に努めることは大切です。健康で暮らしていくことは、県が取り組んでいる未病を治す取り組みにもつながります。

地域の高齢化の実情に応じて、地域の創意工夫を生かし、誰もが生き生きと暮らせる神奈川の実現に向けて、対策や制度の充実とともに、実感として県民の皆様が安心して暮らせるよう、引き続きしっかりと取り組んでいただくよう要望し、私からの質問を終わります。ありがとうございました。

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